世界自然遺産登録の行方は?
内外にそれなりの機運の高まりがあり、おそらく成るであろうと思われていたユネスコの世界自然遺産登録が、去年まさかの頓挫で波紋をよんだ。
登録を見込んで(?)就航したバニラエアとスカイマークも今後どうなるか分からない。
バニラはピーチに吸収されたので、今後の運行はさらに不透明になった。
これまで一人勝ちだった日本航空の運賃がガクンと下がったのはバニラのおかげだと言ってもいいだろう。
これらが撤退すれば奄美大島を往来する人たちは再び馬鹿高い航空運賃を払わされるハメになるかもしれない。
そうなれば空の便を利用する観光客は激減するだろう。
かと言ってキャパを著しく超えたクルーズ船の誘致は問題があり過ぎる。
世界自然遺産登録は、自然の保護ばかりでなく、島民の生活にも大きな影響を及ぼすのだ。
先ごろ自衛隊員が大勢奄美入りした。
奄美大島にミサイル基地が配備されたことによるものだ。
これで瀬戸内町が真っ先に攻撃される標的のひとつになったわけだが、いずれにしてもいざ事が起こればどこも無事であるはずがない。
地球上15000発以上の核弾頭があるというのだから、少しでも使用されれば、日本全土、世界全土の規模で破滅してしまう。
だから、どこも使えない、使うはずがないという抑制的な危うい均衡でバランスをとっている。
ミサイル基地も果てしのないチキンレースのアイテムの一つに過ぎないのかもしれない。
一方で、大勢の人が移住したことにより、島にいくらか活気が生まれたことも事実。
人口減や、ネット販売との競合による購買客の減少で悩まされていた商店街にとっては、自衛隊員の移住は、恵みの雨とも言えるだろう。
報道によると、今後は、射撃場なども整備されていくようだ。
沖縄の米軍基地のようになし崩し的に拡大していかないだろうかと心配になる。
これまでの政府の対応を見ていて容易に想像がつくが、自然を切り崩して開発を進めるにあたっては、”何の問題もなし”という調査結果が示されるだろう。
山が切り開かれ、川の流れが変わり、地形や海が変化していくかもしれない。
動植物の死滅については、おそらく因果関係が明確でないということで棚上げにされるのだろう。
そこをユネスコはどう判断するかは分からないが…
これから先どういう風に折り合いをつけていくのか、人間たちの責任で考え続けなければいけない。
世界自然遺産登録って”良いとこどり”だけではないはず。
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