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2014年5月23日 (金)

世界一の真珠

今日の新聞に真珠展示会の広告が載っていた。

主催者は瀬戸内町の真珠会社「奄美サウスシー&マベパール㈱」

23日(金)~25日(日)の3日間、名瀬の「ホテルウエストコート」にて開催される。

まだまだ知らない人が多いのだが、

この小さな島でつくられている真珠「マベパール」が、実は日本唯一の生産であり、世界一の品質を誇っている。

以前インドネシアで大津波が発生したときに地元の真珠会社の被害状況が日経新聞(?だったかな・・・忘れてしまった)に写真つきで掲載されたことがあったが、(よその国のことを悪しざまに言うのはよくないのだが)その真珠の品質は全然良くなかった。

あのときに、奄美のマベパールは量、質ともに世界最高なのだと気づいた。

マベは、半径のハーフパール。

そのため一般的な真円の真珠と比較すると価格は低めに設定されている。

レインボーカラーと言われる独特の色彩を放ち、ハート型やドロップ型などもあり、デザインも多様。

一方の「シロチョウガイ」は、元来南方で生産されている大型の真珠貝だ。

それを何十年もかけて奄美の真珠につくりかえたのだ。

南方の貝と比較すると貝殻は小さく真珠の出来上がりもゆっくりで手間暇がかかっている。

そこまでして何故つくるのか?

真珠のきめ細かさ美しさが違うからだ。

有名ブランド店にも並ぶ「奄美産の真珠」(もちろんそんな事は表記しないだろうが)

生産地である奄美の人は最高品質の真珠を身近に見ることができるのだ!

と・・・こんな風に熱く語ると

何かもらっているのではないかと訝しがる人もいるかもしれないけれど

何もない。

ただ、かって奄美大島に7つの真珠会社があって、奄美の大きな産業であったのに、長引く不況で次々と廃業し、実質的に瀬戸内町の1社だけになってしまったので、

100年以上の歴史を持つ奄美の真珠養殖が消えることなく、これからもずっと続くよう願っているのだ。

せめて島の人に地元の宝について気づいてほしいと思い、折にふれてブログなどで紹介している。

各地で養殖されているアコヤ真珠や淡水真珠の話ではない、日本中でここだけにしかないマベ真珠と(国産)シロチョウ真珠のことだ。

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2013年4月30日 (火)

島一の、看板

空港に行く途中、奄美パークを過ぎたあたりにこれでもかと看板が並んでいるのが目につく。

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「島一!?」と、毎回気になりつつも通り過ぎていた。

先日やっと確認できた。

奄美みやげの加工食品を売っているようだ。

表の看板には「奄美山海みやげ工房」と書いてあるが、建物の看板は「幸房」になっている。

何か 幸せになれるグッズがあるかもしれない。

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入ってみると、店内いっぱいに加工食品を並べて販売していた。

すべて自家製のようだ。

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試食できるので食べてみた。

「島一」の看板を掲げるだけあって確かに美味しい。

壁に「幻の塩」と謳った掲示物があった。

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普通、天然塩をつくるときは海水を煮出して作るが、この(幻の)塩は、干潟に塩を捲いて天日で塩をつくる昔ながらの方法で作られる塩のようだ。

ミネラルが豊富で甘く、一遍この塩を使ったら他の塩は使えない と店主が自画自賛するので、ちょっとだけ試食(?)させてもらった。

少し薄茶の塩で、見た目でも違うな・・・と思ったが、相当期待していたせいか、島で売られている他の天然塩とそんなに違変わらないという印象しかなかった。

これまでで、一番おいしいと思ったのは、加計呂麻島でつくられている「さんご塩」の天日干しを舐めたときだ。

まだ塩をつくりはじめの頃で、ザルに盛られた天日干しの塩を少しだけ味見させてもらった。

それまでの塩の概念が一変するほどの感動を覚えた。

塩にはっきりとした甘みを感じたのだ。

ただ、晴天の少ない奄美で天日干しは難しいようで、今はどこでも作られていないようだ。

(普通に薪をくべて作る塩も十分美味しいけどね)

とりあえず、気になっていた「島一」を確かめられた。

2011年1月12日 (水)

こだわりの黒糖を

奄美の土産物屋では当然ながら黒糖が売られている。

固いものがあれば柔らかいものもある。大きな塊もあれば砂のような細かいものもある。でも味はどれもほぼ同じ・・・だと思っていた。

色々ある中で「古式純黒糖」という製品がある。黒糖の色が薄くにごりのない茶色の砂糖だ。

今日その製糖工場を訪ねてみた。

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工場に近づくと甘酸っぱい匂いがする。ちょうどサトウキビの絞り汁を煮込んでいるところだった。

丁寧に灰汁をとりながら煮詰めていくとだんだん煮汁が濃くなっていく。煮汁が少しべたつくようになった時点で味見をして取り出すタイミングを計っている。

窯の火を落とし、すばやく煮汁を撹拌機に移して機械を回すと、見る間にあの黒糖ができていった。

一区切りついたところで出来立ての黒糖の味見をさせてもらった。口の中でするするっと溶けて独特の甘い味が広がった。

「美味しいでしょう」 さっきまで窯の熱気の中で煮汁を撹拌していた女性(社長)がこれまでの苦労や純度の高い黒糖作りへのこだわりを話してくれた。

サトウキビ作りから自分でやっていて、化学肥料などは使わないそうだ。しかも鮮度を落とさぬよう収穫されたキビは翌日には絞るようだ。

品質にこだわりすぎるため採算性は悪いと笑う。

昔ながらの柔らかい品種のサトウキビを使った製品もある。味がとても良いのだが、台風などに弱いので農家には敬遠される品種だ。煮ているときに黄金のような鮮やかな色が出るので「黄金糖」と名付けたとのこと。

色々苦労している様子なのに、それを楽しそうに語ってくれるので、聞いているうちに元気をもらった気がする。

社長さんが美人なのもいい。明日お店で買ってこよう。