すごい小湊!フワガネク遺跡
2月12日しーまに同行して小湊集落を取材した後、フワガネク遺跡について更に詳しい話を聞くためにライターFさんが奄美博物館にアポを取っていた。
こんな機会はなかなか得られない、もちろん喜んで付いて行った。
博物館の館長Tさんは、当初からフワガネク遺跡の発掘に深く関わっていて、国指定重要文化財登録への働きかけをした人物だった。
つまり、この遺跡群について一番詳しいということだ。
予備知識がないので何を質問していいのかさえ分からなかったが、館長が話上手な人で特に問いかけることもなく素人にも分かるように丁寧に教えてくれた。
話を聞きながら、ときに素朴な疑問に答えてもらいながら、フワガネク遺跡についてのイメージが少しずつはっきりしてきた。
そこは、夜光貝をメインにした貝殻細工の生産工房のようなものであったらしい。
制作過程と思われる同じ形の貝殻がいくつも出土したことから、おそらく大勢の人たちが流れ作業のように働いていたのであろうと。
貝殻の他に鉄器や猪、魚の骨なども見つかっている。
魚は、小湊と和瀬だけに生息が確認されている鯛の固有種で、ホシレンコの名が付けられた。
小湊の高台から見えた喜界島から距離が近く、同じように夜光貝の細工が出土しているので、おそらく繋がりがあったであろうという。
フワガネク遺跡で見つかった夜光貝の匙と同じものが朝鮮でたくさん見つかっていて、朝鮮に夜光貝は生息していないということ。
つまり、一般的には狩猟採集に留まるとされていた6〜7世紀にすでに鉄器の道具を使い、交易も行われていたということになる。
小湊すげぇ。
喜界島の遺跡とか徳之島の焼き窯跡とか奄美群島で色々と発見されているけど、実は奄美の文化はかなり進んでいたんじゃないだろうか?
夢のある楽しい話をたくさん聞くことができた。
イラストの資料にと、「ふるふる奄美」という奄美市の遺産を紹介した冊子も頂いた。
パラパラとめくって見るだけでも、奄美大島にはまだまだ知らないことがたくさんあることが分かってときめいた。
描きたいねぇ、チカラがあれば…
博物館に置かれていた夜光貝の貝殻。
匙などの貝細工品は、館内リニューアルのために仕舞われていた。
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