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2010年5月の2件の記事

2010年5月10日 (月)

戦中戦後の奄美を調べてます

月イチ新聞漫画「百年の真珠」で次号は戦時中の話を描くので、資料になりそうな本を図書館から借りて読んでいる。(この続きから・・・)

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「軍政下の奄美」「軍政下奄美の密航・密貿易」「沖縄の戦い」「戦争中の暮しの記録」・・・色々と読んでいるうちにまだぼんやりとだが当時の人々の暮らしぶりが見えてきた。

それにしてもつくづくと自分が何も知らないことを思い知らされる。僕が住んでいる瀬戸内町はかって数多くの軍施設が配備されていたところで、方々に戦跡が残っているのだが、これまで特に興味を持つこともなく見過ごしてきた。

通った高校が「奄美大島要塞司令部」だったことも初めて知った。そういえば川沿いのコンクリートの塀がぼこぼこと穴だらけだったのは米軍の機銃攻撃を受けたんだなきっと。

加計呂麻島の呑之浦には作家の島尾敏雄さんが爆撃艇の隊長として配属されていた。その辺のことは氏の作品からある程度うかがい知ることができるが、三浦地区にも同じく爆撃艇の部隊があったことを初めて知った。

まだまだ沢山のことを本で調べていかなければならないと思っているが、しかし、生の体験を聞く機会が徐々に失われていくことにも焦りを感じている。当時のことを語れる体験者が少なくなっていくだろうから・・・。

やりたいことはたくさんあるけれど、まだまだ技術もお金もついていかないので、出来ることから地道に一つずつやっていくしかないね。いずれは奄美の偉人伝や歴史・風俗を漫画にしたいけど・・・。

2010年5月 1日 (土)

もうすぐ閉館「シネマパニック」

衛星TV、DVD、インターネットと映像コンテンツが豊富な今、人はなかなか映画館に足を運ぼうとしない。「町の映画館」は廃業し、都会のシネマコンプレックスに収束されていく。

だいぶ前に奄美大島から映画の火がすべて消えたのも時代の流れと言えるだろうが、10年前に敢えて映画館を復活させた人がいる。名瀬と瀬戸内で書店を経営している川上氏だ。

本の付録として映画の割引券を配ったときに、ある子供に「どうせ見るところないからいらない」と言われたことにショックを受け、映画さえも見ることができない島の子どもたちのハンディを不憫に思ったことが映画館を復活させる契機になったようだ。

鹿児島県で映画館のある街は、鹿児島市と奄美市の2市だけだ。しかも離島の小さな映画館でありながら、都会の映画館と同じようにロードショーにこだわった。

おかげで、島に居ながら、「ハリーポッター」「ロードオブザリング」「ターミネーター」「スターウォーズ」「もののけ姫」・・・最近では「火天の城」「2012」「カールじいさんの空飛ぶ家」「アバター」と話題作をすべてロードショーで観ることができた。

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しかし、その映画館もやがて閉館となる。(見ている限りでは)経営も大変そうだが、建物がとり壊されるため立ち退きを余儀なくされていることが直接の原因らしい。

いずれにしても島で灯し続けた映画の火が再び消えることになる。

先日、これで見納めのつもりで妻と一緒に「アリス イン ワンダーランド」を観た。観客は僕らを入れてたったの4人。しかも、シネマパニック独自のサービスで50歳以上の夫婦は一人1000円で観れるので、僕らは2000円しか払ってないし・・・。

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シネマパニックさん、島に映画館を復活させて、これまで頑張ってたくさんの映画を提供してくれてありがとうございました。離島だからと妥協せずに質の良い映画にこだわり続けた川上社長やスタッフに感謝しています。

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