貴重な写真資料を見せてもらった
先週の日曜日に蘇祢さんに誘われて宇検の村長さんの家を訪問した。
村長さんは絵画が趣味で二元会の会員でもある。
落書きのような僕らの絵とは次元が違うのだが、同じ?「絵」の話仲間としてたまに招待してくれる。
自宅の敷地内に施設ギャラリーがあって、そこで色々”ゆんきゃぶる”。
いつも絵やイラスト、ケンムンの説話などを楽しそうに語ってくれ、しかも奥さん手作りの美味しいお菓子とコーヒーがついているので時間を忘れてつい長居をしてしまう。
そこで貴重な奄美の古い写真をたくさん見せてもらった。
その中で特にすごいと思ったのが、「奄美の島々」という古い写真集だった。
これまで見慣れた”奄美の懐かしい写真集”よりもう少し遡った戦後間もない頃の島の風景や人々の暮らしぶりが掲載されていると感じた。
初版発行は昭和31年だから僕はまだ生まれていないのだが、写真からニオイが蘇ってくるような錯覚に陥る。
生活の変化はゆっくりだったろうから、写真に写っている景色の名残が記憶の端にかかっているのかもしれない。
一緒に行った2人も古い文献や写真から作品のヒントをいっぱいもらったようで興奮していた。
しかし、こうした貴重な資料が例えば行政機関にあったとしても定められた保存期間が過ぎれば棄却される運命にあるようだ。
定期的に人事異動が行われる役所では、そういうことに全く関心のない人も配置されるわけで、その場合容赦なく処分されてしまうだろう。
建設課などは業務上たくさんの写真を撮っていただろうし、それぞれの地域の貴重な資料となるべきものもあったと思うが、おそらくどの市町村でも粛々と廃棄処分されたはずだ。
奄美大島のどこかに群島すべての文化遺産となる資料を一括して保管しておく大きな施設があれば良いのにと思うのだ。
そうなれば民間の貴重な写真も集まってくるだろうし、そこでデジタル化していけば永く保存できて後世への文化遺産になりうるのに・・・。
100年後の奄美にはどれだけの資料が残っているだろうか?
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