行きはよいよい帰りは怖い
千葉に住んでいる友人Hくんが昨日帰省した。
といっても実家に誰かいるわけではないので帰郷というべきか。
なにしろ久しぶりに島に帰ってきた。
早速同窓数名で一緒に飲んだ。
いろいろ話がはずみ楽しい時間を過ごすことができた。
いっぱい飲んで食べてまた飲んで
赤ら顔から青白い顔へ・・・僕はどうやら飲み過ぎてしまった。
最初の店(神鷹)で限界を感じていたが、がんばって二次会についていった。
もう少し皆と一緒にいたいと思った。
古仁屋で飲むのも同窓と過ごすのも久しぶりだった。
二次会は「ビートル」に行った。
お店は満席で僕らはカウンターにずらり並んで腰かけた。
もう限界と思っていたのだが、焼酎の水割りを出されて
なんとなく口をつけているうちに不思議に回復していった。
酔いがまわった同窓たちのテンポの外れたカラオケとアクセントのあやしいトークが妙に居心地が良かった。
たぶん僕もだいぶ酔っていたのだろう。
懐メロ的なメドレー曲にのせられ少しカラオケを歌った。
これも久しぶり。
カウンターの並びに座った若い女性の歌がめちゃめちゃ上手かった。
郷土出身の有名歌手のお姉さんで、顔も声質もよく似ていると思った。
そして実にひょうきんなでサービス精神の旺盛な人だった。
みなは知っている様だったが僕は初めて彼女のパフォーマンスを見た。
すごく楽しくて得した気分になった。
「校長しぇんしぇい」と呼ばれたHくんも一緒に歌ったりとずいぶん楽しそうにしていた。
こんな調子でずっと続きそうな気配さえしていたが
夜中1時半くらいの時間でさすがにお開きとなった。
Hくんをホテルまで送ってから
僕はタクシーで帰るつもりでいたが車がどこにも見当たらなかった。
営業所まで行ってみたが明かりがなく周辺に車もなかった。
家まで歩くしかないのか・・・と覚悟を決めて
袈裟がけのカバンをぐっと引き寄せて歩き出した。
町はずれの芦瀬までは同じ方角のKくんと一緒だった。
酔っているわりにはしっかりとした足取りで歩けた、と思う。
町の中はまだ明るいのだが、山道は極端に暗い。
しかも何度もハブが出てるところだし。
足元に神経を集中していたらだんだん酔いもさめてきた。
集落入り口の三叉路を下るところは、これまたハブの通り道。
君子危うきを避けて遠回りすることにした。
ようやく家にたどり着いたときは2時を回っていた。
ハブを心配してくれたKくんに生きたまま帰りついたことを知らせようと思ったがやめた。
もう眠っているはずだ。
恐怖を感じながら夜道を歩いたせいか少し興奮している。
明日は台風か・・・などと思いながら本など読んでぐずぐず過ごした。
あ、風刺マンガを描くのを忘れていた!と気づいたころにようやく眠くなった。
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