風刺マンガ(81)
南海日日新聞 12月30日掲載
<日本復帰>
昭和28年12月25日は、戦後アメリカの統治下におかれた奄美群島が日本に復帰した記念の日だ。
去年(平成25年)はちょうど60年の節目にあたる。
(マンガでは復帰運動の父と呼ばれた泉芳朗とアマミノクロウサギを登場させた)
戦争でたくさんの人々が命を落とし、生き残った人々も多大な犠牲を強いられた。
だからもう悲惨な思いは二度とするまいと不戦の誓いを立てた。
おかげで日本はときに「平和ボケ」と揶揄されるほどの平穏な日々を送ることができている。
そのことに一種の危機感を持ち
国民それぞれが「国家」のために尽くす忠誠心を備えていた「あの時代」を懐かしむ者もいる。
場合によっては「戦争」も辞さないと。
もし日本のリーダーがそうなら・・・!?。
でも、
「戦争は嫌だ! 平和を愛している!」と声高に叫んでいても、お構いなしに傷つけられる可能性はある。
命を守れさえすればひたすら低姿勢でもいいかというと、それもちょっと違う。
だからといって、他国に負けないように軍備を増強していくのは負の連鎖を生むだけのような気がするし。
国と国との利害関係がある限りそう簡単に結論を出せる問題ではないはずだ。
いずれにしろ、日本が「好戦的」だとか「覇権主義」とかの誤解を招かないよう慎重な配慮が求められる。
政治、とりわけ外交に個人的な感情をまじえては危険だと思う。
自身の理想に向かって突き進むかに見える阿倍総理の言動が気がかりだ。
マンガで「日本」が開けようとしている扉が「パンドラの箱」でありませんように・・・。
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