テレビ桟敷「ハーブ&ドロシー」
展示会の初日に源五郎さん、蘇祢さんと食事をしたときに二人がお奨め映画として紹介した「ハーブ&ドロシー」のDVDを観た。
ニューヨークのアパートに住むごく普通の夫婦が世界屈指のアートコレクターとして名を馳せているから面白い。
コレクターといっても世界中を回って芸術品を買い漁っているわけではなく、ニューヨークの前衛アートを中心に「自分たちの稼ぎで買えるもの」&「アパートに入るもの」をコツコツと集めているのだ。
投資目的ではない。純粋に心惹かれるアート作品をひらすら集めている。
仲睦まじい夫婦の言動が自然体で好感が持てた。
奥さんのドロシーがチャーミングだ。
壁に釘で留めた紐(これも作品)を見た記者が、「これにはどんな意味があるんだい?」と少し意地悪な質問をすると、ドロシーが「意味はなくてもいいの。見て感じるものだから」(正確なセリフは覚えていないけどこんな感じ)と答える。
目からウロコだった。
芸術作品(前衛アートは特に)にはすべて何らかの意図や意味があるものと思いこんでいた。
作品を見た人が何かを感じることができればそれはそれで良いんだ・・・。
アートが身近に感じられ、自分も何か気に入ったものを部屋に飾りたくなる映画だった。
自分の感性を信じる大切さも教えてもらった気がする。
このドキュメンタリー映画の監督が日本人だったのは意外だった。
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