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2011年3月20日 (日)

食料を届けてくれてありがとう

3月15日のことだった。

東京の板橋区に住む息子から近所のスーパーに食料がないから、遠くまで買い出しに行ってくると連絡があった。

スーパーのガラガラの棚が写メでおくられてきた。

震災の危機感で皆が食料買いに走ったことと、流通がストップしたためらしい。

残念ながら息子は、買いだめをするほどの経済力もなく、その日その日を生きている(笑)ので、大きく出遅れたのだ。

だいぶ経ってから、また写メが届いた。

床に並べられたレトルト食品群。わずか5~6品といったところだ。

買占めを防ぐため制限されたせいでもある。

それを知った妻は、母親の本能に任せてレトルト食品や缶詰めを大量に買って息子と娘に送った。

ところが、その2日後に宅配業者から関東地区には荷物を送れなくなりましたとの通知があった。

やはり、同じようにして物資を届けようとする荷物が集中して、関東の営業所はパンク状態らしい。

既に送った荷物もいつ配達できるか分からないとのことだった。

「10日・・・へたをすると2週間ぐらい覚悟した方が・・・。」配達の人も、状況がつかめないといった感じだった。

ところが、である。

荷物を送ってから4日後の3月19日にちゃんと荷物が届けられたのである。

息子の話しでは、ヤマト運輸の人が自転車で運んできたとのこと。

ガソリンが極端に不足して車が出せない状態なので、自転車+リヤカーという仕立てで荷物をせっせと運んでいるらしい。

「車が出せないなら、自転車を使え、みんな困っているんだ。」との会社の指示とのこと。

息子は、配達員の話に感動して、さらに、(母親の手加減のない愛情がぎっしりと詰まって)すごく重い荷物を3階まで運ばせたことを申し訳なく思ったという。

そう連絡してきた息子は、母親にありがとうを言うのを忘れた。

親の愛情は、ときに一方的で、煙たがられたり、宅配業者の集荷場を混乱に陥れたりもするが、しかし、それが人情というものだ。

子どもの身を案じて食料を送る母親も、届いた荷物を一刻も早く届けようと奮闘する宅配業者も、どちらの行為も尊い、と思う。

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