野茶坊さん!?
一週間ほど前に陶芸・野茶坊焼きの池さんから突然「会いたい」と電話がかかってきて
先日名瀬に用事のついでに訪ねて行った。
屋仁川沿いとは聞いていたが探す時間の猶予がなかったので、近くまで行って電話した。
「そこをまっすぐゆっくり進んでください、見えますから」と言われて車をゆっくり走らせた。
「見えます?・・・何が?」と思いながらキョロキョロしていると
はるか向こうから走ってくる人がいた。
頭にバンダナ、りっぱなヒゲ・・・わざわざ迎えにきてくれたのだ。
新聞の写真とかで予想はしていたけれど、間近に見るとインパクトがある。
「やんご」の通りを少しはずれたところに池さんの自宅と工房があった。
その辺りは、先月散歩したところで、”こんな雰囲気良いなぁ”とか思って写真を撮ったところだった。
どうして看板に気づかなかったんだろう。
川沿いの階段を上った少し高台に自宅があった。
柱には『ネクタイをしている人 立ち入り禁止』と書かれていて思わず笑ってしまった。
野茶坊焼きの作品を展示している喫茶室のようなところに通されてコーヒーを飲みながらしばらく会話した。
3時から陶芸教室があるということでそれまでの間30分ほど話したが、池さんの話が面白すぎてあっという間に時間が過ぎてしまった。
プロフィールを短くまとめると、瀬戸内町の出身で、大島高校を出た後、親の反対で芸術関係の大学を諦めて、(池さん言うところの)フツーの大学に進学し、その後シベリア鉄道に乗りロシアに渡り、スペインで絵画の勉強をし、その後なぜか陶芸に魅せられて島の赤土を混ぜた「野茶坊焼き」をやっているとのことだった。
その間の面白いエピソードも色々と聞かせてもらった。
僕にはこんな勇気や行動力はない。
冒険に満ちた池さんの生き方に比べると、なんとも生ぬるい人生を歩いているように思う。
でも、まあ、人はそれぞれ。
昔はそういう人の前では、引け目を感じたり羨望の感情がおこったりもしたが、今はそういう感情はあまりないような気がする。
たぶん、今は自分のやりたいことがはっきりしているからだと思う。
池さんの本職である陶芸の話をほとんど聞かぬまま、初めての訪問を終えた。
この後、アート仲間「風の会」が集まって3月の展示会の打合せをした。
マンガ絵を描き続けている中で、色々な人との出会いがあることが嬉しい。
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