戦後の奄美のエピソード
「奄美のトラさん」こと、花井恒三が編集した冊子「高校生読本・奄美の復帰運動は高校生も主役だった!(発行/安陵会)」の表紙デザインと挿絵を描かせてもらった。
そして、出来上がった冊子が昨日届いた。
戦後アメリカの統治下におかれていた奄美の人々のエピソードがそれぞれの思い出としてメモのように綴られている。
当時の島の状況や人々の率直な思いが寄せられていてとても興味深い。
当時の出来事を詳しく検証しているわけではないが、散りばめられた証言の断片を拾い集めていくことによって当時の暮らしぶりが浮かび上がってくる。
目次のページに書かれている”まえがき”的なものを抜粋してみる。
『この読本は、奄美群島日本復帰60周年にあたり、当時の高校生や関東・関西・各集落の方々の証言録です。年代的な記憶違いや聞き取り違いが一部あるかもしれませんが、奄美の復帰運動の入門編としてお読み下さい。 そして、70ページ以降の「皆さんに勉強してもらいたい図書等」にチャレンジして下さい。』
奄美の高校生から質問を集めて編集された本なので、現代の高校生が復帰運動や当時の暮らしについて興味を抱いた部分を中心にした証言が綴られている。
当時流行った「永田橋の歌」というのも紹介されていた。
1 朝の永田橋 ジープが通る
僕も 私も ハローと叫べば
帽子 横ちょの 兵隊さんも
ハローと手をあげ 通ります
2 昼の永田橋 ジープが走る
野菜屋さんも 魚屋さんも
籠をふりふり 寄ってきた
ポチも のこのこ ついてきた
3 夜の永田橋 ジープが帰る
1、2、3台と 帰ります
帽子横ちょの 兵隊さんも
ハローと手をあげ 帰ります
光景が目に浮かぶようだ。
島の人々は占領下の暮らしをどんな気持ちで送っていたのだろうか?
いずれ ブログで少しずつ紹介していきたいと思っている。
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