意図しないこと
テレビで個人情報が高値で売買されている問題について報じていた。
断片的にしか見ていないので詳細は分からないが、個人情報保護法が施行されたことが、かえって個人の情報に(売り買いするだけの)付加価値をつけたとの指摘があった。
皮肉な結果である。
良かれと思ってしたことが、予想しなかった問題を生むという例は他にもある。
奄美でよく引き合いに出されるのが、ハブを駆除するために持ち込まれたマングースだ。
今はもうやっていないが、かってはガラスケースの中でハブとマングースの決闘ショーを客に見せていた。
だいぶ昔に僕も見たことがある。
ショーを盛り上げるための前口上は長いが、いざ仕切りが外されると、あっと言う間に決着がつく。たいがいはマングースが勝利する。
そういうことを単純に捉えると、「マングースを野に放したらハブは一網打尽だ!」みたいなことになるが、ところがどっこい、狭いガラスケースならいざ知らず、広い野山でわざわざ命をかけてお互いに闘ったりしない。
ハブより危険のない小動物を襲ったり、畑を荒らした方が楽だ。
最近、身近なことでこれは違うんでは?と思ったことがある。
使い捨てライターやチャッカマンに施された「チャイルドロック」というものだ。
その名の通り、子どもがいたずらしないようにとの配慮でされたことだが、従来品と比べてかなり重くなった着火スイッチをお年寄りたちが押せずに困っている。
まるで「オールドマンロック」だ。
仏壇の線香にライターで火がつけられずに、マッチを使いだしたとの話も聞いた。
火をつけるのが大変だからとローソクに火を灯したりしたら、かえって火災の危険性が増すのではないか?
そういう状況から今度はライターのスイッチを軽くする補助具が発売されている。
先の結果を正しく予測するって本当に難しい。
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